【国際バカロレア/IB】化学(Chemistry)のIAで7を取るには⁉ 実際に化学のIAで7を取ったIB生からのアドバイス

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こんにちは!またもや登場、Yugoと共にIBLOGを運営させていただいてるRyuです!(私について詳しくはこちら

私はChemistry HLを選択し、IAでは実験を通してレポートを書き最終的に24点満点中21点を取り『7』という評価を得ることができました。

そこで今回は、ChemistryのIAで7を取るためのアドバイスをお伝えしたいと思います。

IAに限らず化学で7を取る方法についてもYugoが解説しているので良ければ読んでみてください!

私のIAの概要

ではまず私がどのようなトピックについてChemistryのIAを書いたかについてですが、

“Comparing the enthalpies of combustion of alcohols (Methanol, Ethanol, Propan-1-ol, Butan-1-ol, Pentan-1-ol) and fatty acid methyl ester (FAME) generated from cooking oil”

というリサーチクエスチョンを立てて実験を行い、IAを書きました。

簡潔に言うと、アルコールとFAME(脂肪酸メチルエステル)という物質の燃焼エンタルピーを比較するというものです。

FAMEという物質は廃棄調理油から生成することができ、簡単に作ることができ環境に悪影響を及ぼさないという点で、バイオディーゼル(生物由来の燃料)としての活用が期待されています。

しかし他の燃料と比較して、FAMEが実際に燃料として適切なのかどうかというのが個人的に気になりました。環境に良かったとしても、他の燃料が優れているならばあまり使われないでしょうし。

そこで従来から燃料として使われているアルコールと比較して、FAMEの燃料としての効率をIAにて調べることとしました。

(FAMEは、先生に手伝っていただいたり、論文を参考にしながらなんとか手に入れました)

それぞれの燃料を燃やし水の温度の変化量を測定する実験を行い、そこから燃焼エンタルピーを計算しました。結果としてFAMEの燃焼エンタルピーがかなり高く、燃料として効率的であると結論を出しました。

私のIAの詳細を知りたい人は下記のリンクから読んで見てください!

リンク

7を取るためのアドバイス

より正確な結果を得ることを意識する

化学のIAでは実験データを用いて何かを計算することが多いので、やはりIAを進める上では高い正確性が求められます

そのため実験設定やデータ処理では相応の試行錯誤と工夫が必要となります。

ですのでChemistry IAの計画を進める際は、どのようにすればできる限り誤差を小さくすることができるのかどうすればより正確な結果を得ることができるのか、といったことを意識しながらIAを進めましょう。

例えば私の実験で言えば、

・熱が逃げると燃焼エンタルピーに誤差が生じてしまうため、熱を留めるため布を用いる

・風などによって火が消えたり熱が逃げてしまうかもしれないため、エアコンを切り窓を閉める

・FAMEの燃料としての効率を正確に評価するため、アルコールの燃焼エンタルピーと比較する

といったことをしました。

これらのことは実験を行わずIAを書く場合でも言えることだと思います。より権威があり信頼出来る情報源のデータを用いたり具体的な詳細を示しているデータを使用したり、より説得力のある形でそれらを使うなど意識する点はあるかと思います。

また実際にIAを書いていく際には、どういう理由があってどのような選択をしたのかなど丁寧に記しましょう。そういったことを示すことで、生徒がどういった試行錯誤や工夫をしたのかというのが採点者にとっても明らかとなります。

また振り返る際には、その実験方法ではどういった課題点が残されているのか、それをどのように改善できるのかといったことを記すことも忘れないようにしましょう。

こういったことを意識することで評価基準のExploration・Analysis・Evaluationといった部分で点を取ることができます

Chemistry IAの計画を進める際は、できる限り正確な結果を得れるように意識していきましょう!

授業で経験したことのある実験を使う

化学の実験って特に難しい…。

化学は実験にかなりの正確性が求められる分野ではあるため、実験が複雑な形になることが多いかと思います。

もちろん実験が複雑になればなるほど、その実験に対してより深い理解が求められます。(なぜそういった方法で実験を行うのか、どういった点を改善すればより正確なデータを得ることができるのか、などなど)

幸い、私のChemistryの授業では頻繫にいろんな種類の実験をしていたので、燃焼エンタルピーの実験も経験したことがありました。

IAでは対象の物質も違いますし、試行錯誤して実験方法も適した形に改善する必要もありましたが、やはり大筋と言いますか理論的な部分は授業で経験した実験とあまり変わりませんでした。

その体験談から言うと、やはり実験を経験したものと経験したことのないものだと実験方法の設計や実験の段取りの良さなどが変わります。

経験したことのある実験を選択したことで、よりスムーズかつ効率的にそれらに取り掛かることができたように感じます。

もちろん実験をしたことがないものでも、かなり高い興味とモチベーションのある分野があるのであれば話は別です。

しかしそれ以外の場合は、授業で経験したことのある実験をIAで選ぶのも戦略的に良いかと思います!

先生に相談する

正直私がIAに手を付け始めたころはわからないことが多かったので、先生にものすごく頼ってました。

実験方法をどのように形にすれば良いか、どういったことを制御変数としてコントロールするべきか、など色んな相談をしたのを思い出します。

FAMEの生成もほぼ完全に頼ってましたし、先生が優しい方で本当に良かったなと感じています。

化学のIAでは適切なアプローチや正しいデータ処理・計算などが求められますが、それにはやはり十分な知識が必要です。

しかし生徒という立場では、知識が足りなくてわからないと感じることもよくあるかと思います。

ですが、先生たちは少なくとも教師として働けるだけの知識を持っています

化学は難しめの科目でもあるので、わからないことがあれば先生に相談してみましょう!

最後に

私がIAを始めたころは、右も左もわからなかった記憶があります。

IAで苦しめられている方も多いかと思いますが、この記事が少しでも助けになれば幸いです!