私はIBで最終的に42点を取ることができましたが、生物のEEではBという評価に終わりました。
今回は私のEEの概要と、私がAを取れなかった最大の原因に関して話していきます。
これは生物以外の科目のEEにも当てはまるので、ぜひ参考にしてください。
私のEEの概要
私は、生物のIAでは植物に関して研究することに決めていたため、EEでは菌に関して実験することにしました。
リサーチクエスチョンを決める際には、菌に関する論文を読んだりして、今の段階で何がわかっていないかを調べていきました。
その後日本にゆかりのある緑茶が細菌に対して抗菌作用を持つことを知り、緑茶の抗菌作用に関して研究を行うことに決めました。
そして、緑茶の抗菌作用の原因であるカテキンは温度によって大きく抽出量が異なるという論文を読み、「緑茶を抽出する際の水の温度 (15°C,35°C,55°C,75°C)と緑茶の落下菌に対する 抗菌作用の強さにはどのような関係性があるのか。」というリサーチクエスチョンを研究することに決めました。
エッセイの中では抗菌作用の強さを示す指数を作り(菌が広がっていない面積の割合)、それと抽出温度の相関係数を計算し、r (相関係数) = 0.432という結果から、抗菌作用と抽出温度には中程度の正の相関関係があると結論づけました。
EEは34点満点であり、結果として私は22点を取得しBの評価を取りました。
(例年20点以上がB, 27点以上がAの評価)
私のEEの詳細を知りたい方はリンクを貼っておくので読んでみてください。
https://iblog-42.com/wp-content/uploads/2023/06/IB-EE-生物-完成稿.pdf
IBでは評価基準こそ全て
では、なぜ42点という高得点を取った私は、Aを取れなかったのでしょうか?
それは、「評価基準をあまり意識できていなかった」ということが最大の原因です。IBの評価物全てにもちろんそれを評価するための基準があります。
そして、私はその基準をあまり意識せずに、リサーチクエスチョンを決め実験を行い、エッセイを書いてしまっていたのです。以下がEEの採点をする際のRubricです。
Criterion A | Focus and Method | 6 marks |
Criterion B | Knowledge and Understanding | 6 marks |
Criterion C | Critical thinking | 12 marks |
Criterion D | Presentation | 4 marks |
Criterion E | Engagement | 6 marks |
私は菌に関する研究をすることに決めたものの、学校で使える実験器具や入手できる菌などは非常に限られており、そもそも菌を研究対象とする選択が良くなかったなと感じています。
まず研究が難しいトピックを選んでしまうと、実験器具などの制約から最適な実験方法を選ぶことができず、Criterion AのFocus and Methodの点数が低くなってしまいます。
さらに、サイエンスのEEのCriterion Cでは、自分の結論を裏付けるためのデータの扱い(統計処理)が考慮されるため、実験そのものがうまくいっていないと、自分の結論を裏付けるためにうまくデータを使うことはできません。
このように、私の最大の失敗は、評価基準を意識せずに自分の研究をデザインしてしまっていたことです。
私がもう一度EEをやり直すなら、評価基準をもとにそもそもリサーチクエスチョン自体をもっと実験しやすいものに変えると思います。
最後に
評価基準を意識することはIBにおける全ての評価物において非常に重要です。これは、IAの他にも最終試験などを含みます。
みなさんは、IBで何か評価物を提出する際は、評価基準を最優先にすることを心がけてみてください!